自然素材について知ろう(構造編)

投稿日:2017年07月31日

前回は自然素材に直接触れる内装についてのお話でしたが、今回は目に見えない部分についてのお話です。見えないところなのに、と思いましたか?それでは違いを比べてみましょう。

 


構造材

構造材とは建物を構築するための骨組みになる部材で、柱、梁、土台、桁(けた)、筋交いなどがあります。

自然素材の構造材といえば木ですね。木造の家の良さはなんと言っても住んでいて心地がいいところですね。これは木の持つ調湿効果によるものです。それに、間取りやデザイン等、設計上の自由度も高くなります。

それに比べて鋼材、コンクリート(鉄骨造、鉄筋コンクリート造)の家の良いところは耐震性、耐火性に優れているところでしょう。また、シロアリ等の害虫被害もありません。また、家の中に大きな空間を作ることも可能ですが、間取りやリフォーム時においては融通がききにくい傾向にあります。

 

構造用合板

構造用合板とは面材耐力壁を作るのに用いられる合板等のボード材のことで、主に木造住宅に使われています。壁面に使うと筋違いを減らすことができるため間取りの自由度は増します。床面に使うと耐震性が大幅にアップします。素材は木ですので調湿性などに優れています。

 

断熱材

自然素材の断熱材は様々ありますが、共通している特長は透湿抵抗が低く吸放湿に優れているところ、安全性が高いことです。断熱材は吸湿性ではなく放湿性が大切で、結露においては保水性がないことが重要です。

いくつかご紹介しましょう。

セルローズファイバー

綿や新聞紙、段ボールなどを原料としていて比較的高価な素材です。施工に手間がかかりますが、エコ素材として注目されています。

インシュレーションボード

木材の廃材や端材などを廃木材チップに加工し、ボード状に成型したものです。貴重な木材の再利用なのでエコですね。材料が木ですので、調湿効果だけでなく消臭効果などの木の良さを持つことで人気の高い断熱材です。

羊毛断熱材

羊毛や羊毛の衣服をリサイクルしたものから作られます。羊毛は腐らないと言われており、耐久性に優れています。また、防音や防火作用にも優れています。価格は高いですが建て替えやリフォームの際に再利用が可能だと言われています。

 

現在日本で一番多く使われている断熱材はグラスウールだそうです。グラスウールは人工的に製造された人工繊維で、主な原料はガラス屑です。安価でシロアリ等の虫害を受けることがなく防音効果もあり火災にも強いのが特長です。しかし、グラスウールは湿気に弱く放湿性がないため、換気や通風が十分でなければ水分を貯め込み重みでずれてしまったり、木材や壁を腐らせ、カビが発生する原因となってしまったりします。

 


いかがでしたか。目に見えない部分でも住み心地には大きく関わってきそうですよね。希望する間取りや気候などを考慮してベストな選択をしたいものですね。

 

お問い合わせはこちら

TEL 089-923-2275

2017年7月31日 投稿|     


pagetop